前回に引き続き、アメフト部で活躍する高校生たちを描いた漫画『アイシールド21』を紹介します。今回は、主人公がいるチーム“泥門(でいもん)デビルバッツ”についてスポットを当てた『泥門高校編』です。
いじめられっ子からヒーローに…「アイシールド21」第1回〜主人公編〜 - 御曾曾けいのログ
部員数3人から始まった泥門デビルバッツ
主人公・小早川瀬那(以下、セナ)が所属する泥門デビルバッツ”はセナが入部した時点で、主将・蛭魔妖一(ひるまよういち)と栗田良寛(くりたりょうかん)の、部員は僅か2人のみです。
泥門デビルバッツは中学時代に蛭魔と栗田で作られたチームです。
高校へ進学し、本格的にアメフト部を設立して3人でクリスマスボウル*1を目指していましたが、新入部員は集まりませんでした。しかし、部員が2人になっても彼らはクリスマスボウル優勝を諦めず、運動部に助っ人を頼みながら試合に出場していました。
そこにセナが現れ、その後も続々とポジションを埋めるキャラクターが登場し、全員でクリスマスボウルを目指していくのです。
勝利への執着、蛭魔妖一という男
主将の蛭魔妖一は目的のためならば手段は選ばない人物です。使える人間はとことん使い、あらゆる人物の弱みを握っては自分の駒にして利用していきます。そんな悪魔のような彼が、誠実に取り組むのがアメフトです。
相手の弱点を突き、時には揺さぶりをかけるデビルバッツ屈指の頭脳プレイヤーである蛭魔は主将、そして参謀としてチームを支えてきました。勝利へ執着する彼だからこそ、誰よりも正部員を欲していたのです。
そして蛭魔が2年の春。念願の正部員が続々と入部していき、満を持して秋大会に臨みます。今までの無念を晴らすかのように部員達には過酷な練習をさせますが、自分には倍の練習量を課して、決して弱みや迷いを見せません。先導に立って勝利を掴もうとする姿を見て、部員たちも音を上げずに練習に打ち込むのです。
最初は2人、でも今は……
蛭魔と栗田にとって2年生の秋が最後の大会となります。
「負けたら次はない」
毎試合崖っぷちに立たされる2人を後輩たちが支えます。
たった2人から始まった泥門デビルバッツ。しかし、やがて11人にまで部員が増え“クリスマスボウル優勝”はもう蛭魔たちの夢だけではなくなりました。最後は部員全員の夢となり、全員で叶えるために前へと向かっていくのです。
そんな泥門デビルバッツと激突するライバルたち。次回は『ライバル校編』と題して、“王城ホワイトナイツ”と“神龍寺ナーガ”について紹介します。
*1:クリスマスボウル…全国高校アメリカンフットボール選手権大会